2014.10.08
カテゴリ:想い・考え
断熱をデザインする
先日の健康住宅サミットで多数の話を聞いて確信してきましたが、
「世の中に絶対的な指標などない」という事です。
温熱環境の指標のように扱われているQ値ですが、温暖な気候の地域でQ値を下げ過ぎると、冷房負荷が増えることにつながっていくってご存知ですか?
Q値を下げる事にやっきになれば間違いが起きる事もあります。
冬場でも南面の窓はQ値で考えると出来るだけ小さく、LOW-Eガラスを使えばQ値では有利に働きます。
しかし、実際は日射取得を考えるとより大きく、普通のガラスの方が良い場合もあるわけです。
良い温熱環境を考えるのであれば建物の部位部位の断熱を考えなければならず、それこそ「断熱をデザイン」する必要があるわけです。
そもそも建物全体の外皮性能を床面積でざっくりと割って算出するQ値は建物の形状や大きさで大きく異なって来るのでアンフェアな計算方法です。
まだUA値の方が信頼できるでしょう。
また温熱環境には湿度も関わりがありますし。
確かに数字も大事ですが、数字でとやかく言うより、実際に住まわれている人の実感が大事だと思っています。